最近レッスンにいらっしゃる方で『タティングは大体できるのですが、ステップアップしたくて・・・』とおっしゃる方が多いです。
そこで、今までどんな作品を作ったか見せていただきますと、それぞれ違った技法の小さなモチーフが1枚ずつ、大切そうにファイリングされているのです。
めんこ集めみたいだな・・・と思いましたが、もう【めんこ】は死語らしいので【ポケモンカード集め】の方がいいかな?
要は2時間でできるモチーフを、毎回違う技法で作って、それを次々こなすことがステップアップと思われているようなのです。
襟やドイリーは使わないんで・・・
もしタティングを極めたいなら、襟やドイリーは必須だと思います。なぜかというと
- タティングの素材や技法の成り立ち、歴史の勉強のため
- 繰り返しによる手指の訓練・仕上げるという根気の鍛錬
- そして何より中心と外側のバランス、手加減の変更等の学びになるからです。
襟やドイリーは使わない・・・なんて言ってますと、昔の先生なら『使うために作るのではなく、勉強の為に作るの!!!』なんてきつく言われたものですが、今はワンデーやアクセサリー作りなどで、どんどんモチーフのみのレッスンが増えていったのかと思います。
でも使わなくても、練習の為に作ってみるというのはいかがでしょうか。
襟やドイリーに向いている糸
私が思うに、たら~っとやわらかく垂れるものには、DMCのコルドネスペシャルが一番向いていると思います。
当店で扱っているのはやわらかい白(Blanc)と、生成りと薄いベージュの間のような色エクル(Ecru)です。
素材:100%長繊維コットン。製造過程で糸はくしけずられ、炎で毛羽を焼かれ、二重にシルケット加工を施されることにより、強さと繊細さと耐久性が与えられます。3本撚り 重さ 全て20g巻
とにかく滑りが良く、スイスイ進んで、解くときも楽です。
仕上がりもクラッシックな感じで、伝統的なタティングを作る方は『この糸しか使わない』という方もいらっしゃるほど。
現に古書再現シリーズでは、ほとんどこの糸を使っています。
糸のサイズ
一般的には♯40くらいが一番作りやすいと思います。
こちらがDMCコルドネ#40を使って作った襟です。
実は最初♯20で作ってみて、襟よりかなり大きくなってしまい、下のようにブローチでつまんでディスプレイしてありますが、お客様によってはこちらの方がいいとあえて♯20でキットにされることもあります。
こちらは少し太く、♯30を使用しています。
#40を使用
#70を使用
#80を使用
なるべく違うサイズを使ってみようといろいろ作ってみましたが、♯80が限界です。
ドイリーなら#100もありでしょうか・・・
ドイリーにも挑戦したい
襟はたくさん作りましたが、そういえばドイリーのキットはあまり作っていませんでした。
使わない・・・と言われるのがわかっていたからかもしれません。
それと、丸く置いて写真を撮っても実際ネットショップの画像の中で見栄えがしないというのもあります。
なので、カラフルな小さめのドイリーが多いのです。
古書にはたくさんの襟やドイリーがありますので、これからは練習用として、クラッシックなドイリーのキットをたくさん作っていきたいと思います。
まとめ
タティングの面白さを知るには、モチーフ1つではまだまだだと思います。
つなげること、広げることで見えてくる違った世界をお楽しみいただくために、ぜひ、ドイリーや襟にもチャレンジしてみて欲しいと思います。
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