かんたんな・・・にだまされるな!
かんたんな・・・とか、はじめての・・・とかの本を買ったのに、難しいじゃないか!ということありませんか?
全然簡単じゃないのに、本を買う方はほとんどが初心者さんなので、このワードを入れてほしいと出版社が決めるそうです。
はじめてタティングをしようと思ったときに、ほとんどの場合、表紙よりなにより、タイトルで検索するので、仕方のない事だと思います。
名前がなければ始まらない
それでいうと、作品の名前を付けるときも、難しくないですか?
芸術作品なら素敵な横文字でもいいのですが、販売するとなると、キャッチーな名前が求められます。
当店でも、販売を委託されるとき、まずうかがうのは値段、そして名前です。
ショップのページを作るときに必要なものが、画像だけでなく、名前(タイトル)と値段だからです。
説明書きはなくてもできるし、後で付け足すこともできますが、名前のないものは、商品として登録できません。
そして何より、売り上げは、値段よりネーミングにかかっていると言っても過言ではないのです。
名前の付け方のヒント1
これだと決まっている場合は別ですが、何がいいですか?と相談され、作家さんや先生と一緒に考えることもあります。
まずわかりやすいのは
- 花やモチーフになったものの名前
- 色の名前
- 技法の名前
- 作品の特徴が出ている名前
【フラワードイリー】と言うより、【切らずにできるホワイトローズのミニドイリー】
と言われれば、面倒が少なく比較的簡単にできる、白いバラの小さなドイリーだとわかりませんか?
『あれください!あれだよあれ!花のドイリー!』と聞かれてもわかりませんが
『あれですよ!切らない、白い、バラの、小さめの…』と言われれば『あ!あれですね(^^)』
読めないような英語やフランス語では検索にもかからないのです。
ヒントその2
次にわかりやすいのが、ニックネームのような名前です。
当店のAphyu(アピュー)もそうです。
店の名前を付けるときに考えたことは
- 3文字くらい
- 濁音か破裂音が入る
- なるべくアルファベットと50音の上の方
- 商材であるミャンマーとタティングの両方に関連がある
それで、ミャンマーによくある女の子の名前から、あ、Aが付き、レース糸を連想させる色『白=アピュー』に決めたわけです。
もし意味が分からなくても、アピューならニックネームとしても言いやすいでしょ?
綴りが変わっているので、Aphyuの後に必ずカタカナで(アピュー)と付けておくのも忘れません。
ヒントその3
疑問に思ったり、ギャップがあったり、ダジャレだったりの変ネームも覚えやすいですね。
当店では、
【これでダメならレッスン来てね〜初心者キット】(イベントの時に一番前に登場するPOPです)
【グンチッタのルーガンダモ】
(モダンガールのタッチングを大正時代を表すために右から書いているだけ)
が、お客さんが、思わず声を出して読んでしまうネーミングです。
ほかの業種のネーミング
一番わかりやすいのが、●●ホイホイなど、製薬会社の名前などがそうですね。いつも笑わせてもらっていて、結果売れるだろうなあ、頭いいなあと思います。
本や映画のタイトルは、一言で物語すべてを言い得ている名前を見たときに、身震いします。
特に邦題が素晴らしいと感じるのは、
1847年 Wuthering Heights 嵐が吹き荒れる高台の家を『嵐が丘』
短いのに、『荒んだ感じ』が目に浮かびます。
1868年 Little Women→当初小婦人と訳されのちに『若草物語』へ
これもみずみずしい4姉妹の物語を連想させますよね。
私の大好きな映画 『恋する惑星』も、原題は【重慶森林】といい、【重慶大厦】という香港のごちゃごちゃしたゲストハウスや商店や人種がカオスのマンションでの物語なのですが、
森林ではなく惑星と訳したところが邦題が命を吹き込んだいい例だと思います。
2022年8月~全国の映画館で4K上映しています。WKW4Kオフィシャルサイト
まとめ
このように、商品の名前は、ずっとそのものの【本質】を表します。
そして名前で検索され、名前で売れていくのです。
もちろん名前に負けないように中身を磨くことも大切ですが・・・
かっこいいからと読めない横文字を付けるのもいいですが、本当に売りたいなら、惰性で付けていたその名前を、もう少し考えてみてはいかがでしょうか。
コメント